新しい我が家ドミトリーからは歩いて学校へ通っていた。
車道とは分離して歩道がしっかり整備されていたのでとても歩きやすかった。
ドミトリーは丘の上に立っていたが、学校も別の丘の上だった。
その間の起伏の激しい道を歩いて行った。
道沿いには植物が植えられ、まるで公園のようだった。
歩くのが楽しくなるような道だったので1日の始まりを明るくしてくれた。
その日は残念ながら小雨が降る寒い日だった。
いつものように歩いていると、前方から自転車に乗った60歳位の男性が走ってきた。
薄い透明のカッパを身にまとい、マウンテンバイクに乗っている。
歩道はそれほど幅がないので、ぶつかれないように
さっと避けて通り過ぎようとした時、思いがけず男性が挨拶をしてくれた。
「グッダイ」
最初は何と言ったか聞き取れなかった。
しかしよくよく思い返してみると、あれはオーストラリア特有の発音と言われる代表的な挨拶の仕方だったのではないか。
ついに聞いたぜ!本物のオージー英語。
その瞬間、興奮が最高潮に高まった。
あれがその…伝説の…。
本当にあったのか。
京都弁でいうところの「どすえ」のような一部の人が使うものだと思っていたら、案外すんなり聞けたぞ!
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