ようやく、学校でできた台湾人の友達。
おいしいカニ料理に行こうと誘われた。
中華系の人々は、一人でご飯を食べると言う習慣がなく、家族や友人と一緒に円卓を囲むと言うのが一般的らしい。
一人でご飯を食べている人は可哀そうになってくるというのだ。
当時一匹狼のように見られていた私はそういう感情のもと食事に誘われたわけだ。元来、私は仲の良い友達が大勢はいらないが、何人かはほしいタイプなのだ。だから、とてもうれしかったのを覚えている。
向かったのは、カニ料理で有名な中華料理店。
見るからに中華料理屋と言うような鮮やかな赤を基調とした店構え。
正面に龍をあしらった迫力のあるというか、周りからは浮いた建物だ。
早速中へ入ってみると、丸い円卓が並んでいる。
席に着くと、お茶と湯呑を持って店員さんが来てくれた。
ここはオーストラリア。
でも中華料理店では別の国。もちろん中国語だぜ。
注文は台湾人チームにお願いする。
最初の一品は何とかという青菜の炒めたものを頼むのが流儀だそう。
しっかりと濃いめの味がついており食が進む。
その後に来るのがメインディッシュ。
甘辛いソースにとってきたカニの炒め物だ。
このオイスター系のソースが大変美味しく、これだけをご飯にのせて食べてもおいしいと思えるようなものだった。
カニ自体は渡り蟹のようなもので分厚い甲羅の割に中身はそれほどない。
面倒くさがりやでそれほどカニの味が好みではない私。
二十歳そこそこの育ち盛りには硬いカニのボディもお構いなし!
できるだけ身を食べるのだが、どうしても殻がとれないときもある。
そうなると、ガリガリと嚙んで無理やり飲み込んでいく。
それでも旨い!
それぞれの楽しみ方でご飯を食べる。
最高の時間だった。
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